佐川
鳥の巣石灰岩(中生代ジュラ紀)
高知県高岡郡佐川町
佐川町は横倉山のすぐ隣り、越知町よりトンネルをくぐって数分の所に位置します。 佐川には有名な鳥の巣層群の模式地のほか、多くの地質学の模式地があり地質学の 宝庫と呼んで良いでしょう。佐川には「佐川地質館」という地質学に限定した資料館が あります。さすがですね。 佐川地質館には、佐川のみならず高知県の地質についての展示が豊富で大変参考に なりました。 佐川では、白亜紀、ジュラ紀、三畳紀、ペルム紀とこの町だけでこれだけの地質年代の 化石を採集することが可能です。夢のような町ですね。 1999年春。 私たち親子も、佐川の全ての地質年代の化石を網羅しようと企みましたが、結果は惨憺 たる物でした・・・ やはり欲張りは禁物です。 一応採集できたのは、鳥の巣層群の七良谷層(ジュラ紀)と川内ヶ谷層(三畳紀)だけで した。川内ヶ谷層では植物片しか採集できなかったので、このページでは主に七良谷層 から採集できた化石を紹介します。 鳥の巣石灰岩は中生代ジュラ紀の石灰岩です。石灰岩と言えば古生代と固定概念に毒 された者には非常にやっかいな物でした。石の色は概して黒っぽい茶色で、風化すると 表面はいつもの石灰岩の色をしているのですが、濡れると表面が真っ黒になって非常に 見にくく慣れるまで大変苦労しました。 採集地は佐川の南西にある七良谷の不動ヶ岩屋洞窟のある小さな山です。石灰岩の採 石場だったのか、岩体が大きく切り崩されていて採集には都合の良い場所です。 主に石灰岩の山ですが、何処かに凝灰岩質の砂岩が含まれており、息子がその転石か ら植物片の化石を採集しました。 2000年春 またもや行って参りました。 今度は鳥の巣層群の鳥の巣層での採集です。 #411以降がその時の標本です。 |